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HDCD考察(3.5):WMPとVH7PCのHDCDデコード再々考
HDCDなCDをパソコンで手軽に高音質で楽しむまでのメモ。その3.5。
前回の続きとして、Windows Media Player(以下WMP)とVH7PCのHDCDデコードについて再々考する。
前回の記事と併せて読んでいただきたい。というか併読前提の構成。


◆WMPとVH7PCの既知の特徴
これまでの検証で分かっているWMPとVH7PCの特徴。以後の考察の根拠にしていく。
ちなみに非HDCDな曲=普通のCD音質の曲。16bit分の情報しかない、普通のCDの曲のこと。

  • WMP
    • [オーディオCDに24ビットオーディオを使う]の有効・無効でHDCDデコードの有無を切り替える。
      設定が有効の時にHDCDデコードされる。この時、WMP11ではHDCDマークが表示されなくなる。
    • [オーディオCDに24ビットオーディオを使う]が有効の時、非HDCDな曲は音量が半分になる。
      波形でいうと、24bit中の最上位1ビット分(=約6dB)を使わない実質16bitのデータが出力される。
      HDCDと音量を揃える為の措置と考えられる。
    • WAV Output plug-inにより出力されたwavはヘッダに問題があるので、Lilithなどで修正が必要。
    • HDCDマークが表示される曲でも、実際には非HDCDな曲=偽隠れHDCDな曲の場合有り。
      そういった曲は、実質16bitのデータが出力される(=非HDCDな曲扱い)。
  • VH7PC
    • アナログ出力・スピーカー出力には、常にHDCDデコード済みの音が出力される。
    • 光デジタル出力は、HDCDデコードの有無を切り替えられる。
    • 光デジタル出力のHDCDデコードが有効であっても、非HDCDな曲はまんま16bitで出力される。
      よって、WMPと違って音量が半分になったりしない。
    • HDCDマークが表示される曲でも、実際には非HDCDな曲=偽隠れHDCDな曲の場合有り。
      そういった曲は、HDCDマークが表示されていても16bit出力される(=非HDCDな曲扱い)。


◆拾いまくるWMP・愚直なVH7PC?
前回の記事に追記した通り、WMP+WAV Output plug-inで抽出したHDCDデコード済みのwavファイルと、
VH7PCでHDCDデコードして光デジタル録音したwavファイルとの波形比較の結果を示す。
素材は『namco / リッジレーサーズ ダイレクト・オーディオ』初回盤のdisc 2。
ビット数チェックによりHDCDなトラックであると判定した4曲を対象とし、TWEで比較表示した図を以下に示す。
各図内の左側がWMP+プラグインのwav出力、右側がVH7PCの光デジタル出力を録音したwavである。


08 Grip 09 Euphoria 10 Silver Stream 13 Move Me
[08 Grip]:VH7PCはまるで非HDCDみたい
[09 Euphoria]:WMPで明確なピークエクステンション。VH7PCは部分的なHDCDデコード!
[10 Silver Stream]:VH7PCラストのフェードアウトが非HDCDに!
[13 Move Me]:どちらも非HDCDに見えるが情報量は19or20bit

ビット数チェックの結果と共に、個々のファイル間の波形比較結果を示す。
  • [08 Grip]:
    • WMP…20bit (MAX w/o sign:23bit   min:5bit)
    • VH7PC…17bit (MAX w/o sign:23bit   min:8bit)
    VH7PC版はまるで非HDCDのような波形に見えるが、全体としては17bit分の情報量はある。 WMP版はVH7PC版を音量半分にしただけに見えるが、-6.02dBオーバーの部分があるのでそうではない。 ピークエクステンションを含んだHDCDと考えられ、情報量も20bitとHDCD仕様フル。 VH7PCの方がごく一部しかHDCDデコードしていないのでは、予想される。
  • [09 Euphoria]:
    • WMP…20bit (MAX w/o sign:23bit   min:5bit)
    • VH7PC…20bit (MAX w/o sign:23bit   min:5bit)
    VH7PC版は全体的に非HDCDのような波形に見えるが、終わりの方の一部分=HDCDマークが再表示される部分で音量が半分程度になっている。 この部分のみHDCDデコードされているのでは、と予想される。 実際、音量が小さくなる部分をトリミングしてビット数チェックすると20bitだが、その他の部分は16bitであった。 対してWMP版は、どこをトリミングしても20bitの情報を含んでいてほぼ全編HDCDデコードされているようだ。 ピークエクステンションによって波形が伸びていることからも明らかにHDCDデコードされているのが分かる。
  • [10 Silver Stream]:
    • WMP…20bit (MAX w/o sign:23bit   min:5bit)
    • VH7PC…20bit (MAX w/o sign:23bit   min:5bit)
    WMP版もVH7PC版も音量半分で同じようにHDCDデコードされているように見える。 が、VH7PC版は最後フェードアウトする部分のみ非HDCDのような波形になっている。 丁度このフェードアウト部分でHDCDマークが消えることから、VH7PCはHDCDマーク表示時のみHDCDデコードをし、その他の部分は通常の16bit出力をするという仕様では、と予想される。
  • [13 Move Me]:
    • WMP…19bit (MAX w/o sign:22bit   min:5bit)
    • VH7PC…20bit (MAX w/o sign:23bit   min:5bit)
    VH7PC版はまるで非HDCDのような波形に見えるが、全体としては20bit分の情報量がある。 適当にカット編集したwavのビット数チェックしたところ、HDCDマークが表示される冒頭のみHDCDデコードされているようで、残りの部分は16bitしか情報がなかった。 対してWMP版は、どこをトリミングしても19bitの情報を含んでいてほぼ全編HDCDデコードされているようだ。

これらから分かるのは、
VH7PCは曲の途中でHDCD判別とともに光デジタル出力のビット深度も動的に切り替える
ということだ。これは今回扱った全ての曲で見られる特徴である。
特に[09 Euphoria]で顕著で、途中でHDCDマークが表示されると同時に音量が突然小さくなり(20bit出力)、
フェードアウトと同時に逆に音量が大きくなるのだ(16bit出力)。最初聴いた時は笑ってしまった。
[10 Silver Stream]でも、ほぼ全編HDCDデコード処理するがマークが消えるフェードアウトで音量アップ。
[13 Move Me]に至っては、冒頭のHDCDマーク表示部分以外はまるまる非HDCD扱いの出力のようだ。
VH7PCの場合、HDCDデコードしようと試みている時のみHDCDマークを表示する、という仕様らしい。
それに伴い出力音量まで動的に切り替えるとは、愚直すぎてAVアンプなどと組み合わせにくそう。


対してWMPは、非HDCDな曲は音量半分にして出力するという仕様もあって曲途中での音量変化は無い。
それとともに重要なのは、
VH7PCがHDCDデコードしていない箇所でもWMPはHDCD音質で出力している場合がある
ということだ。これまた今回扱った全ての曲で見られる特徴である。
特に[13 Move Me]で顕著で、VH7PCは冒頭のみHDCDマークを表示&20bit出力し他は16bit出力だが、
WMPは全編19bit出力する。20bitではないのは、ピークエクステンションを含んでいないからだろう。
[09 Euphoria]でも、VH7PCではHDCDマークが表示されない箇所でもWMPは20bit出力している。
VH7PCがスルーしてしまうような箇所も拾いまくってHDCDデコード処理しているということか。


正直、ここまで挙動が異なるとは思わなかった。
どちらもHDCDデコード対応機器・ソフトといっても、やってることはまるで別物。
WMPのHDCD判別処理・デコード処理が規格通りで、VH7PCが低性能でデコードできてないというパターン、
逆にVH7PCのHDCD判別処理こそ規格通りで、何らか規格外のHDCDフラグは無視しているというパターン、
リファレンスとなるデータが無いのでどちらも考えられるが…やはり拾いまくってくれるWMPの方が無難かな。



◆まとめ ~ 多分WMPが正しい。多分。
前回の結果も考慮に入れて、ひとまずまとめ。

  • VH7PCは、曲の途中でもHDCD判定結果により、HDCDマーク表示と光デジタル出力のビット深度を制御する。
    そのため、HDCDデコードされる部分とデコードされない部分とで音量差が生じる。
  • VH7PCがHDCDではないと判定した箇所でも、WMPではHDCDデコードされ20bit出力される場合がある。
    どちらが正しいとは言い切れないが、WMPの方が情報量が増す分だけ優秀・無難と考えられる。
  • HDCD対応機器・ソフトであるにもかかわらず、デコード結果にここまで大きな違いが生じてしまうと、
    HDCDの規格自体に疑問を感じる。妙に曖昧さがあるというか、スッキリしない。
  • 今回対象にしたCDにも問題があると考えられる。曲によってHDCDかどうか異なるのは仕方ないとしても、
    せめて一つの曲の中くらいHDCDかそうでないかをハッキリさせておいて欲しかった。

ここまで妙な結果だと、特に今回対象にした4曲だと、HDCDデコードした方が正しいのか、
普通のCD扱いで再生した方がマスタリングの意図に沿ってるのかさえ分からなくなってくる。
個人的にはちょいとスペック厨寄りなので、WMPでのHDCDデコードを支持して、
前回のまとめで書いたようなスタンスで続けていくつもり。さあ、そろそろ聴く方を楽しむぞ。



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オーディオビジュアル | 【2007-08-15(Wed) 20:04:06】 | Trackback:(0) | Comments:(0)
HDCD考察(3):偽隠れHDCDを探せ
HDCDなCDをパソコンで手軽に高音質で楽しむまでのメモ。その3。
今回は、隠れHDCDと見せかけて実際には普通のCDだった、という事例とその検証について。
HDCDデコード処理をしたwavファイルを抽出し、それが本当にHDCD相当の音質かを客観評価する。
話が見えてこない方は前回までの記事も参照すると見通しが多少よくなるはず。


◆名称の定義(HDCD・隠れHDCD・偽隠れHDCD)
ここで扱う4種類のCDについて、その特徴と名称とを対応付けておく。
概ね一般的な用法に沿っているけど、便宜上一部は勝手に定義している。ま、分かりやすくということで。
Windows Media PlayerはWMPと略して表記している。

HDCDなCD
レーベル面やジャケット・ケース裏などどこかにHDCDのロゴがついているCDのこと。
対応プレイヤーやWMPのバージョン・設定によっては再生時にHDCDマークが表示される。
対応プレイヤーやWMPで適切な設定を行えば20bit相当の高音質で再生できるCD。
隠れHDCDなCD
レーベル面にもジャケットにもどこにもHDCDのロゴが無いけどHDCDエンコードされてるCD。
対応プレイヤーやWMPのバージョン・設定によっては再生時にHDCDマークが表示される。
音質の特徴はHDCDなCDと同じで高音質再生可能。見つけるとちょっと嬉しい。
偽隠れHDCDなCD
どこにもロゴが無くHDCDエンコードされてもないのにプレイヤーからHDCD扱いされるCD。
対応プレイヤーやWMPのバージョン・設定によっては再生時にHDCDマークが表示される。
が、表示されるだけで音質は普通のCDと同じ。隠れHDCDだと思ったらぬか喜びでちょっと悲しい。
普通のCD
文字通り普通のCD。サンプリングレート44.1kHz、量子化ビット数16bit。

マスタリング環境にHDCD絡みのものが混ざっていると、意図せずHDCDフラグが入ることがあるらしい。
すると再生時にHDCDマークはつくけど、別に20bit相当のデータがエンコードされてるわけでもないので
音質変化の生じないCDが出来上がる。それが偽隠れHDCDなCD。


ちなみにコピーコントロール銀色円盤でありながらHDCDフォーマットなものもあったらしい( 2ch過去ログ)。
エラーも入れるしHDCDフラグも埋めるし…って、まあ案の定かなり駄目な音になってるのもあったとか。



◆隠れHDCDと偽隠れHDCDの判別
問題は、あるCDが隠れHDCD仕様なのか偽隠れHDCD仕様なのかの判別方法。
再生時にはどちらも同じようにHDCDマークが表示されるので、これだけでは判別できない。
そこで前回示した方法でwavファイルを吸出し、ビット数や波形データの一致を調べる。


今回の素材は『namco / リッジレーサーズ ダイレクト・オーディオ』。初回盤だが再販盤も多分同じだろう。
一部の曲でHDCDマークが点灯、VH7PCだと途中でマークが消える曲もあるなど、なかなか慌しいCD。
このCDについて、各項目を以下のような手順でチェックする。
意図が分かりにくければ、前回の記事や前々回の「◆WMP設定と再生音量」を参照していただきたい。

HDCDマーク(WMP)・HDCDマーク(VH7PC)
WMP11の設定[オーディオCDに24ビットオーディオを使う]をオフにして再生し、
各トラック毎にHDCDマークが点灯するかどうかのチェック。点灯すれば○、しなければ×。
またVH7PCでも再生し、HDCDマークが点灯するかどうかチェック。
実ビット数(WMP)
WMP11の設定[オーディオCDに24ビットオーディオを使う]をオンにして再生し、
WAV Output plug-inで出力したwavを前回作ったツール“hdcdcheck”にかける。
24bit中で実際に使用されているビット数をチェック。
MAX:min
上記のツールの出力から、符号ビットを除いた最上位ビットと最下位ビットをチェック。
EACとの一致
EACリッピングのwavをTWEで24bit化(単に水増し)したwavと一致するかチェック。
ただし比較元の最上位ビット数が22である場合、TWEでゲインを2倍(=+6dB)しておく
一致するかどうかのチェックはWaveCompareで行う。

結果を下表に示す。
disc 1
トラック名 HDCDマーク(WMP) HDCDマーク(VH7PC) 実ビット数(WMP) MAX:min EACとの一致
01 Ignition × × 16 22:08
02 Departure Lounge △(冒頭一瞬のみ) 16 22:08
03 World Touring △(冒頭一瞬のみ) 16 22:08
04 Highride ○(冒頭&末尾で消える) 16 22:08
05 Warp Trooper ○(末尾で消える) 16 22:08
06 Bassrider 16 22:08
07 Pulse Phaze △(冒頭一瞬のみ) 16 22:08
08 Chrome Drive △(冒頭とごく一部のみ) 16 22:08
09 Synthetic Life 16 22:08
10 Disco Ball ○(末尾で消える) 16 22:08
11 Night Stream 16 22:08
12 Light Groove ○(末尾で消える) 16 22:08
13 Vanishing Horizon ○(末尾で消える) 16 22:08
14 Tunnel Visionary ○(末尾で消える) 16 22:08
15 Tek Trek ○(末尾で消える) 16 22:08 △2
16 Beyond 16 22:08 △3
disc 2
トラック名 HDCDマーク(WMP) HDCDマーク(VH7PC) 実ビット数(WMP) MAX:min EACとの一致
01 Rotterdam Nation Remix △(冒頭一瞬のみ) 16 22:08 △2
02 Speedster Remix × × 16 22:08 △1
03 Drive U 2 Dancing Remix △(冒頭一瞬のみ) 16 22:08
04 Rareheroes × × 16 22:08 △2
05 Blue Topaz Remix × × 16 22:08 △1
06 Motor Species Remix △(冒頭一瞬のみ) 16 22:08 △2
07 Ridge Racer × × 16 22:08 △1
08 Grip △(冒頭一瞬のみ) 20 23:05 ×
09 Euphoria △(冒頭&末尾のみ) 20 23:05 ×
10 Silver Stream ○(末尾で消える) 20 23:05 ×
11 Naked Glow × × 16 22:08 △3
12 Your Vibe × × 16 22:08 △3
13 Move Me △(冒頭一瞬のみ) 19 22:05 ×
14 Movin' in Circles ○(末尾で消える) 16 22:08 △3
15 Eat'em Up! ○(末尾で消える) 16 22:08 △1
16 TuiTui △(冒頭一瞬のみ) 16 22:08 △2
17 Samurai Rocket 16 22:08 △3
18 Daredevil × × 16 22:08 △3
※「EACとの一致」についての補足:
  • ○…完全に一致
  • △1…先頭ゼロサンプル数のみ異なる △2…末尾ゼロサンプル数のみ異なる
  • △3…先頭&末尾ゼロサンプル数のみ異なる
  • ×…不一致

表中で太字・赤字で示しているトラックが、HDCDなトラックだ。
太字でない残りのトラックは、ゼロサンプル数に差異はあれど(△印)、実質的にはEACリッピングと全く同じ。
HDCDマークが点灯しても、実ビット数が16bitならもれなく偽隠れHDCDなトラックということだ。
これらから、同じCD内に隠れHDCDなトラックと偽隠れHDCDなトラックが混在する場合があると分かる。
個別に注目すべきは赤字の「Move Me」。HDCD仕様と考えられるが、19bitに納まっている。
これは、ピークエクステンションモードを使ってないため、1bit分少ないのではと予想。
「Move Me」の曲調上、あえて全体の音圧は揃えて高いままにしておいた、といったところかなあ。
(と思ったら予想を覆す結果も出た。詳細は最後のおまけ考察で。)


また上記の結果から、VH7PCのHDCD判定は曲の途中であっても変化するのに対し、
WMPのHDCD判定は各曲の冒頭でのみ行われ、途中でマークが消えることは無いという仕様と分かる。
大雑把に言えば、WMPの方がHDCDマークの表示に関して非常に緩い基準でいい加減ということ。
じゃあVH7PCの方が優秀かと言えば、こちらがHDCDマークを出し続けてる曲は全て偽隠れHDCDという有様。
むしろVH7PCがごく一部しかHDCDマークを表示しないような曲の中にも
正しくHDCDフォーマットで収録されている曲があるという事実の方が重要だろう。

この辺、考え出すとキリが無いので細かい考察は最後に回す。


ちなみに、自分以外にも同じCDを題材にHDCDマークの有無を調べている方がおられた。
DVDプレイヤーで判定されているようで、概ねVH7PCと同じ結果のようだ。見比べると面白い。



◆まとめ ~ WMP+WAV Output plug-inとhdcdcheckを使いましょう
ここまでの考察から得られたものをまとめておく。

  • 1枚のCDの中に「隠れHDCDな曲」と「偽隠れHDCDな曲」が混在する場合がある。
  • HDCDの真偽を判別するには、WMP+WAV Output plug-inで24ビットのwavを抽出し
    拙作“hdcdcheck”などを使ってビット数をチェックする。
    17~20ビットなら真のHDCDな曲であり、16ビット以下なら偽=普通のCD相当の曲である。
  • WMPがHDCDマークを表示する基準は甘く、AV機器の方が厳しいようである。
    ただしその基準の厳しさとHDCDな曲の真偽判定は無関係。マークへの過信は禁物。

自分としては、普段はWMPの24ビット再生をオフにしといて、HDCDマークを見つけたら
wav出力してビット数チェック、HDCDな曲ならwavを保存していくというスタンスでいこうと思う。
さて、そろそろ落ち着いて音質評価でも始めようかな。




◇おまけのディープだけど適当な考察

[WMPにおけるプリギャップ]
前述の表で、「EACとの一致」についてゼロサンプル数のみ異なるパターンを示した。
EACでギャップ検出したものと見比べるとこんな相関が見られた。暇な人はご確認してみては。

  • そのトラックにプリギャップが無く、次のトラックもプリギャップ無し⇒○
  • そのトラックにプリギャップが有り、次のトラックはプリギャップ無し⇒△1
  • そのトラックにプリギャップが無く、次のトラックはプリギャップ有り⇒△2
  • そのトラックにプリギャップが有り、次のトラックもプリギャップ有り⇒△3
つまり、WMPはギャップ情報をよく分からんけど適当に扱っているということだ。
別に完全なCDのコピーを作るのが目的ではないし、ノンストップCDもギャップ無く取り込めるので
実害はほとんど無いと言っていいだろう。精神衛生上なんだかなーと思うだけだ。


[対象CD「リッジレーサーズ ダイレクト・オーディオ」についての妄想]
前述の表で、VH7PCのHDCDマークの有無についてはやたらと括弧書きの注釈をつけている。
その内、「末尾で消える」というのは全てフェードアウト開始でHDCDマークが消えるタイプ。
また、無音部分(プリギャップかポストギャップ?)でHDCDマークが点灯することもあった
これらの現象と、なぜか数曲だけまともなHDCDなトラックであるということから、
「全曲HDCD仕様のはずがマスタリングの過程で通常仕様に化けちゃった」説を唱えてみる。
つまり、記事の冒頭で書いた「マスタリング環境のせいで意図せずHDCDフラグが入った」パターンではなく、
「意図してHDCDエンコードしてたのに最後にフェードとかいじったら失われた」という話ではないか?
もしそうだとすれば至極残念…って、あくまで妄想なので可能性は低いよ。言い逃げ。


[WMPとVH7PCのHDCDデコード再考]
面倒くさいのと読みにくくなるだろうということで細かい結果は示さないが、
HDCDな曲と判断した4曲について、VH7PCとUA-101でのデジタル録音も行いビット数をチェックした。
結果、確かにどの曲も16bitを超える情報量を持っていたのだが、WMPの出力と随分異なっている。


例えば、「08 Grip」では最下位ビットが8bit目で、実ビット数が17bitであった。
これだけを見るとVH7PCよりWMPの方がより正確なHDCDデコードが出来ているように思えるが、
「13 Move Me」では(符号除く)最上位ビットが23bit目で、実ビット数が20bitでWMPより桁数が大きい。
WMPでは見られなかったピークエクステンションが行われているのである。
(追記:2007/08/15) 波形見たらピークエクステンションとは違う、別の問題みたい。


これでますます、WMPとVH7PCのどちらがより正確にHDCDデコードしているかが分からなくなってきた。
なんとなく無難なのはWMPかなあ、今はMicrosoftがHDCDの親玉みたいなもんなワケだし。
Move Meの差なら聴いて区別つくだろうか。実験ばっかりやって聴いてないから試さんとな。

(追記:2007/08/15)
面倒くさがってビット数チェックしかしてなかったが、波形を見たり実際に聞いたりしたら
WMPのwav出力とVH7PCのデジタル出力との間にとんでもない差があった。
あまりに違いすぎて笑っちゃうほどなので、別記事で画像も交えてちょこっとまとめたい。



オーディオビジュアル | 【2007-08-14(Tue) 05:52:10】 | Trackback:(0) | Comments:(0)
HDCD考察(2):HDCDデコード済みwavの取得法
HDCDなCDをパソコンで手軽に高音質で楽しむまでのメモ。その2。
今回は、Windows Media Player(以下WMP)を使ったHDCDデコード済みwavファイルの吸出しについて。
その他の手段で録音・抽出したwavファイルとの比較も絡めて、各手段の妥当性について考察する。
細かい考察については前回の記事も併読されないと分かりにくいかも。


◆WMP+プラグインでHDCDデコード済みwav出力
前回リンクを貼った2chの過去スレの終わりの方で知った、便利なプラグインツール。
通常のリッピング感覚で、再生ファイルのデコード済み音声をwavファイルに出力できる。


インストールしたらWMPを起動して、以下のように選択してチェックマークをつけると有効になる。
有効にしている間は、再生と同時にDirect Soundで扱っているデータをwavとして出力するようになる。

WMPのプラグイン選択

有効にする前にいくつか設定しておくべき項目があるので、上記の[オプション]を選ぶ(下の左図)。
[プロパティ]でwav出力先のフォルダを選び、[Disable audio output]にチェックを入れる(下の右図)。

WMPプラグインのオプション
WAV Output plug-inのプロパティ

[Disable audio output]にチェックを入れていると、再生時に音が出ずwav出力だけされるようになる。
DAEMON ToolsでマウントしたCDなどでは単純なファイルコピー並の速度でwav出力されるので便利。


ただし、少なくとも自分の環境では以下のような問題が生じたので対処が必要になった。

  • ffdshowの設定でaudio decoder configuration - Codecs - Uncompressedがenableだと
    WMPで24ビットオーディオを使う設定にしていても16bitのwavしか出力されない。
    ffdshowで該当箇所をdisabledにすると24bitのwavが出力されるようになった。
  • “Disable audio output”オンで出力したwavはヘッダに異常が見られる。
    具体的には、アドレス0x10の値が本来0x10のはずなのに0x12になっている。
    また、アドレス0x24から余計な2バイトの0が付加されている。
    そのため一部の再生ソフトや波形編集ソフトで扱うことが出来ない。
    エディタでヘッダを編集しても良いが、Lilithのファイル変換機能を通すだけで修正される。
    下図のように出力形式にRIFF PCM WaveFileを選び、拡張形式の有無を決めてからwav変換開始。
    拡張形式をオンにしていないとWMPでは再生できないが、ソフトによってはオフにしないと駄目
    日頃使用するソフトに合わせて設定しておき、必要に応じて変換しなおすと良いだろう。
    Lilithのwav出力設定


[20bit?16bit?出力ファイルをチェック]
[オーディオCDに24ビットオーディオを使う]がオンになっている場合
HDCDなCDはもちろん、普通のCDでも同じように24bitのwavファイルが出力される。
wavファイルのフォーマットだけでは本当にHDCDデコードされているのかどうか分からないので
24bitのwavファイル中に含まれる実質的なビット数を測定するツールで判別する。

注意!
必ず「対象をファイルに保存」などで保存。FC2の仕様に従い拡張子をtxtに偽装しているが実際はzip。
ダウンロード後にファイル名から".txt"を削除してから、zip解凍ソフトで展開する。

(追記:2007/08/14)
バグフィックスをした。また出力結果を詳細化した。


使い方はコマンドプロンプト上で
    hdcdcheck hoge.wav
といった具合に入力して実行する。しばらく待つとビット数の測定結果が表示される。

適当に選んだ2曲について、測定結果からHDCDデコード済みデータかを判別する。
  1. 隠れHDCDなCD『TaQ / bounce connected』よりDisc-2の「abstract(radical mix)」

    This file includes 20bits audio data.(with a sign bit)
    MAX(without a sign bit):23bit min:5bit

    ⇒HDCDデコード済みwavファイル。24bit中の上位20bitを使用している。
  2. 普通のCD『FISH TONE / KING JOE』より「Chicago Coins」

    This file includes 16bits audio data.(with a sign bit)
    MAX(without a sign bit):22bit min:8bit

    ⇒16bitで出力した時と同等のwavファイル。24bit中の16bitを使用している。

というわけで、HDCDなCDであればちゃんと20bitの情報量を持ったwavファイルが出力されると分かった。


もう一つのポイントは、普通のCDの場合は24bit中の上位16bitを使用するのではなく、
(符号を除いた)実質的な最上位ビットを使用しないということだ。
よって、最上位ビットまで使用しているwavファイルと比べて1bit分=6dB分音量が小さくなる。
これは前回述べたWMPの仕様と一致する。
一度24bitに水増ししているので、ビット落ちによる音質劣化なく音量を半分にしているわけだ。
当然、音量を丁度2倍してから16bit化すれば、最初から16bit出力したものと完全に一致する。
この辺りについては次回、「偽隠れHDCD」の話で再検証する。



◆VH7PC録音したものと比較
もう一つのHDCDデコード済みwavファイルの取得方法として、
「CDプレイヤーでHDCDデコードしたデータをデジタル録音する」というのがある。
しかし光or同軸のデジタル出力にHDCDデコード済みのデータを流すプレイヤーは滅多になく、
実質的にVH7PCがHDCDデコード済みデジタル出力可能な唯一の機種らしい。
マニュアル(pdf)の33ページにあるように、デジタル出力についてはHDCDデコードの有無を自由に選択できる。
PC側では、例えばWaveSpectraなら以下のようにして録音(ASIOでなくDirectSoundでも可だろう)。

WaveSpectraのオプション設定例

このVH7PCとUA-101でデジタル録音したwavと、WMP+プラグインで出力したwav、
また通常のリッピング方法としてEACで得たwavとを比較し、それぞれの一致具合を確かめる。
素材としてはさっきと同じ『TaQ / bounce connected』より「abstract(radical mix)」を用いる。
各wavに以下のような名前をつける。

  1. EAC
    EACでリッピングしたwavをTWEで24bit化(単に水増し)したもの。

    This file includes 16bits audio data.(with a sign bit)
    MAX(without a sign bit):23bit min:9bit

  2. WMP(no-24bit)
    [オーディオCDに24ビット~]オフでWMP+プラグインで出力したwavを
    TWEで24bit化(単に水増し)したもの。

    This file includes 16bits audio data.(with a sign bit)
    MAX(without a sign bit):23bit min:9bit

  3. WMP(24bit)
    [オーディオCDに24ビット~]オンでWMP+プラグインで出力したwav。
  4. This file includes 20bits audio data.(with a sign bit)
    MAX(without a sign bit):23bit min:5bit

  5. VH7PC(no-HD)
    [non-HDCD]設定でVH7PCから出力しUA-101で24bitデジタル録音したwav。
    カット編集を行い冒頭の0データや全体の長さを他と揃えている。

    This file includes 16bits audio data.(with a sign bit)
    MAX(without a sign bit):23bit min:9bit

  6. VH7PC(HDCD)
    [HDCD]設定でVH7PCから出力しUA-101で24bitデジタル録音したwav。
    カット編集を行い冒頭の0データや全体の長さを他と揃えている。

    This file includes 20bits audio data.(with a sign bit)
    MAX(without a sign bit):23bit min:5bit


以下の図はTWEで“EAC”を除く各ファイルの波形を並べたもの。
実質20bitのデータを含んでいるものは全体的に音量が小さいが、その分ピークが大きく伸びている。
実質16bitのものは全体的にピークに張り付き気味で平坦。これがピークエクステンションの差だ。

TWEでの波形表示比較

次に示す表はWaveCompareでの比較結果。一致したら○・不一致なら×。
結果より一致するパターンは、EAC=WMP(no-24bit)=VH7PC(no-HD)である。
つまりWMP・VH7PCともに通常CD扱いでのwav出力はEACリッピングと完全に一致する
これはそれぞれのwav出力・デジタル音声出力にデータ化けが生じないという良い証拠だろう。

v
  EAC WMP(no-24bit) WMP(24bit) VH7PC(no-HD) VH7PC(HDCD)
EAC (○) × ×
WMP(no-24bit) (○) × ×
WMP(24bit) × × (○) × ×
VH7PC(no-HD) × (○) ×
VH7PC(HDCD) × × × ×(○)

問題は一致しないパターン。黒い×印は当然の結果だが、赤い×印に問題がある。
つまり、WMPとVH7PCではHDCDデコード結果が異なるwav出力がなされているのだ。



[WMPとVH7PCのHDCDデコード詳細比較]
WaveCompareとTWEを使って、より詳細にWMPとVH7PCのHDCDデコード結果について比較検証する。
WaveCompareで出力した最初の10個の相違点はこんな感じ。

file1: I:\HDCDtest\abstract (radical mix)\WMP(24bit).wav
file2: I:\HDCDtest\abstract (radical mix)\VH7PC(HDCD).WAV
比較中 ...  (開始点  file1: 0,  file2: 0)
相違がありました
    14061:     -128,       0        -256,       0
    14063:     -128,       0        -256,       0
    14065:     -128,    -128        -256,    -256
    14067:        0,    -128           0,    -256
    14068:     -128,       0        -256,       0
    14070:     -128,    -128        -256,    -256
    14072:     -128,    -128        -256,    -256
    14074:     -128,    -128        -256,    -256
    14075:        0,    -128           0,    -256
    14077:     -128,    -128        -256,    -256

どうも曲冒頭でVH7PCの方が音量が倍大きいようだ。下図は該当箇所をTWEで拡大表示したもの。

WMPとVH7PCのHDCDデコード波形比較(1)

確かに2000サンプルほど明らかにVH7PCの方が波形の振幅が大きいが、その後は同じように見える。
これより、VH7PCは再生開始直後はHDCDデコードせずにデジタル出力するのでは、と予想される。
つまり、HDCDフラグを認識してから実際にデコード開始するまでがVH7PCは若干遅いのに対し、
WMPはHDCDフラグ認識後即座にデコードを開始している、といったところだろうか。
他のトラックやHDCDなCDでも再現性が見られたので、この点に関してはWMPの方が優秀と考えられる。


次に、明らかに相違があると分かった冒頭を削って曲の途中から比較してみる。
冒頭1,000,000サンプルをカットしたwavファイル“WMP(24bit)e.wav”と“VH7PC(HDCD)e.wav”を作成し、
先程と同じようにWaveCompareで比較。最初の10個の相違点を以下に示す。

file1: I:\HDCDtest\abstract (radical mix)\WMP(24bit)e.wav
file2: I:\HDCDtest\abstract (radical mix)\VH7PC(HDCD)e.wav
比較中 ...  (開始点  file1: 0,  file2: 0)
相違がありました
      580: -3314912,-3044768    -3314928,-3044768
    18210:   976640, 3277232      976640, 3277248
    31971:  2850688, 3236432     2850688, 3236448
    33801: -1477632,-3299072    -1477632,-3299088
    48487:  2113664, 3710176     2113664, 3710192
    48542:  1900416, 3384176     1900416, 3384192
    81145:  2625920, 3376112     2625920, 3376128
    81153:  3360272, 3039088     3360288, 3039088
    90141:  2017536, 3390896     2017536, 3390912
    90946:  1405696, 3383504     1405696, 3383520

結果、WMPよりVH7PCのデコードデータの方が振幅が16大きいという相違が生じている。
この16というのは、24bitの2進数で言うと5bit目が0か1かで生じる値の差にあたる。
そしてこの5bit目とは、24bit中の上位20bitを使用しているオーディオデータにとっての最下位ビット。
つまり、WMPとVH7PCでHDCDデコード結果の最下位ビットが異なる場合があるということだ。


この異なり方だが、比較結果の通りサンプルもランダム、チャンネルもランダムで規則性が無い。
また最下位1bitの差なんて、少なくとも自分の耳では聞き比べても全く分からなかった。
よってこの結果からはWMPとVH7PCのどちらがより正しくHDCDデコードしているかは判断できない
そうなると、前述の曲冒頭のデコード結果から、WMPを使う方がベターと言えるだろう。



◆まとめ ~ WMP+プラグインを使いましょう
ここまでの考察で得られたものをまとめておく。

  • HDCDなCDからHDCDデコード済みwavファイルを得るには、
    WMPでWAV Output plug-inを使う方法がお手軽さと精度の面でベター。
  • 上記の方法で取得したwavファイルは一度Lilithの変換を通しておく。
    WMPをメインに再生するなら拡張形式をオン、そうでないならオフ推奨。
  • VH7PCの場合、再生直後の一瞬だけHDCDデコードを行っていないようである。
    聴覚上は分からないほどの一瞬なのでCDプレイヤーとして使う分にはほとんど問題は無いが
    わざわざこれを使ってHDCDデコード済みのデータを録音するのは手間がかかるだけ損。

前回の記事の最後に記した疑問に対する回答は、
  • WMPはちゃんとHDCDデコードの有無を、24ビットオーディオのオンオフで切り替えてる。
  • WMPとVH7PCではHDCDデコードに差が生じる。ただしどちらがより正しいかは判別できなかった。
  • WMPは24ビットオーディオがオンなら、通常の音楽CDも一度24ビットに水増しするから
    音量が半分になってもビット落ちすることはない。音質は完全に維持されてる。

なにはともあれ、これでいちいちCDを入れ替えたり仮想マウントし直すことなく、
愛用している再生ソフトLilithで20bitなwavファイルを好き放題楽しめるようになった。
通常の16bit版との再生音質比較についてはまた先延ばし、そのうち述べることにする。


次回は途中でも少し書いた、「“偽”HDCDなCD」について。



オーディオビジュアル | 【2007-08-12(Sun) 20:00:18】 | Trackback:(3) | Comments:(0)
HDCD考察(1):WMP再生
HDCDなCDをパソコンで手軽に高音質で楽しむまでのメモ。長くなったので複数回に分ける。
今回は、HDCDの規格についてと、Windows Media Playerの設定と再生挙動の検証について。


◆動機

  • 数年前の祭騒ぎで購入したVH7PCのおかげで、スピーカーならHDCD再生環境には困っていなかった。
  • が、VH7PCはヘッドフォン出力品質がウンコー。近頃はヘッドフォン利用が主体となっていたので不満が募る。
  • Windows Media Player(以下WMP)が9になってHDCD再生に正式対応。PC+ヘッドフォンでHDCD再生可能に。 しかしSound Blaster Audigyでは24ビットオーディオを使うと音が途切れまくりで更に欲求不満。

長らくHDCDなCDとヘッドフォンを持て余していたが、オーディオデバイスUA-101を導入。
ようやく本来のクオリティでHDCDを楽しめるようにはなった。めでたしめでたし。
しかし、PCに音楽をため込んで聞くスタイルに慣れた身としては色々と面倒くさい。


  • 普通にリッピングしたwavファイルでは通常のCD相当の音質での再生しかできない。
  • cue+wavでリッピングしてDAEMON ToolsなどでマウントすればHDCDデコード再生可能。
  • いずれにしてもWMP以外では本来の音質でHDCD再生できない。

結局、いちいちCDイメージをマウントし直してWMPを起動しなければならない。
HDCD相当のwavを抽出して手軽に曲単位で再生したい!好きな再生ソフトで楽しみたい!
という意気込みで、PCにおけるHDCDの取り扱い方について色々と調べてみることにした。



◆HDCDとは


Googleなどで検索すれば色々出てくる中、2番目に挙げたサイトで大変詳細な考察がなされている。
つまりは、20bit相当のデータを16bitに頑張ってエンコードして再生時にデコードする技術らしい。
中でもピークエクステンションモードが通常再生とHDCDデコード再生とで大きな差を生みそう。
リンク先でも書いてあるが、6dB圧縮された情報を正しく再生するか否かで音が相当変わるだろう。


◆WMPの設定とHDCD再生挙動の検証
HDCDデコード再生のためのWMPの設定については多くのサイトで紹介されているが、
この設定と実際の再生音質とが一致しない状況があるため、実は結構ややこしい。
またHDCDマークの表示と再生音質との関係も妙なことになっているので、整理しておく。
UA-101・Sound Blaster Audigy・VH7PC(USB接続)の全てで同じ挙動を示したので普遍性はあると思う。


  • [プレイビュー]を右or左クリック - その他のオプション - デバイス - スピーカーのプロパティを開く。
    [オーディオCDに24ビットオーディオを使う]というチェックボックスに対し、
    • チェックが入っていない場合、HDCDなCD再生時に白いHDCDマークが点灯する。
      この場合、HDCDなCDであっても通常のCD扱いで再生される。
    • チェックが入っている場合、HDCDなCD再生時にもHDCDマークは点灯しない
      この場合、HDCDなCDならばHDCDデコードされて再生される。
  • [オーディオCDに24ビットオーディオを使う]の設定変更は、すぐには反映されない。
    具体的には、以下のような状況では変更前の設定が適用されたままなので注意。
    • 停止中に設定変更後、再生ボタンを押して再生し直す。
    • 再生中に設定変更後、停止ボタンを押してから再生ボタンを押して再生し直す。
    設定を変更した後は、必ず以下のいずれかの操作を行って反映させること。
    • プレイビューの右側のリストから任意の曲をダブルクリックして再生し直す。
    • 早送りまたは巻き戻しボタンを押して一度別のトラックに移動する。
    • WMPを再起動する。

つまり、あるCDがHDCDフォーマットかどうかをHDCDマーク点灯の有無で確かめるためには、
[オーディオCDに24ビット~]にチェックを入れていてはいけない
、ということだ。
そしてHDCDマークが点灯した場合、本来の音質で楽しむためには設定にチェックを入れて、
設定変更を反映させる操作をしてから再生しなおす必要がある

全く、なんだってWMPはこんなワケの分からない妙な仕様になってるんだろう。
HDCDを正しく再生してる時にはHDCDマークを表示しないなんて、ほとんどバグじゃないかと思うほど。


(追記:2007/08/13)
こちらのリンクによれば、WMP11になってからこういう妙な点灯・非点灯の仕様になったらしい。
そういえばWMP9の頃は、24ビット切で白、24ビット入りで何色だったかの色分け点灯してたような。
尚更なんで改悪してるんだろうと思う。要望出す人が多ければ対応してもらえるかな。

-----追記ここまで-----

◆WMP設定と再生音量
WMPにはもう一つ、音楽CD再生に関して一見不思議に思える仕様が存在する。
[オーディオCDに24ビット~]の設定によって、普通の音楽CDの再生挙動も変化するのだ。
具体的には、[オーディオCDに24ビット~]にチェックが入っている場合、
普通のCDはチェックが入っていない時に比べて半分の音量で再生される。
あれっ普通のCDも高音質再生されるの!? と一瞬勘違いするかもしれないが、音量が小さくなるだけ。


なんでこんな仕様になっているかは、おそらくHDCDなCD再生時と聴覚上の音量を揃えるためだ。
前述したとおり、ピークエクステンションモードを利用しているHDCDではデータが6dB分圧縮されている。
デコード再生時にはその6dB分だけピークの領域が拡張される(=ピークの解像度が高まる)。
対して圧縮されていなかったデータには変化が無く、相対的に6dB小さくなることになる。
よってデコード前と比べると“平均的な”音量が最大で約6dB、つまり半分くらい小さくなる。
もし普通のCDの音量が半分にならないなら、HDCDなCDと連続して聞くと音量の差が大きすぎるため
いちいち機器の音量かWMPのマスター音量を変えてやらないといけないところだ。
これはWMPなかなかGJ。VH7PCはそんな気遣いしてくれないぞ。まあ人によって好みが分かれそうだけど。



◆余談と次回以降の予告

[PC環境の問題]
WMPでHDCDデコード再生しても、サウンドカードが24ビットオーディオに対応していない場合、
おそらくHDCDの20ビット中の下位4ビットを切り捨てた16ビット再生になるものと思われる。
最近のPCは内蔵サウンド機能でも24ビットをサポートしていることが多いようなので問題ないかな。

[HDCD=High Definition “Compatible Digital”]
てっきりHigh Definition “Compact Disc”だと思ってたが、CDに限定されない技術名だった。
よって「HDCD持ってる」という表現は誤り。「HDCDエンコードされたCD持ってる」なら正解、かなぁ。
もう少し柔らかく「HDCDなCD」という表現にした(記事の冒頭から実践)。そこはかとなく通ぶった感じ。


次回は、本来の趣旨であるHDCDデコード済みのwavファイルを取得する方法についてまとめる予定。
今回の検証で客観的な評価が不足している点や生まれてくる様々な疑問、

  • 本当にWMPはHDCDデコードの有無が切り替わってるのか?音量変化だけじゃないのか?
  • WMPとVH7PCでHDCDデコードに差が生じないのか?
  • WMPは通常の音楽CDの音量を下げるって、ビット落ちして音質悪くなるんじゃないか?
などに対して得られた評価結果や証拠などを記していきたい。
また肝心な問題、
「HDCDデコード再生してるかどうかなんて聞き分けられるの?プラシーボ効果だけじゃね?」
についても追々検証していきたいと思う。



オーディオビジュアル | 【2007-08-11(Sat) 22:12:04】 | Trackback:(0) | Comments:(0)
トラスティベル ショパン曲抽出メモ
Xbox360用ソフト「トラスティベル ~ショパンの夢~」収録の高音質wav(ショパン曲)抽出メモ。


少し前に掲載されたITmediaのインタビュー記事より↓

それに、CDよりも音質がいいんですよ。48KHzのステレオですから。加えて、これとは別に5.1chサラウンドのデータも非圧縮ファイルで収録しています。圧縮されていない、5.1chオーディオでブーニンさんの演奏が収録されているのは、ほかにはないと思いますよ。ゲーム機だからできることですね。

こんなこと言われたら、データを見たくて解析したくてたまらないじゃないかと思い続けてひと月ちょい。
友人からソフトを預かり受けたので早速解析できるか試してみることにした。
ここではスタニスラフ・ブーニン演奏の曲についてしか扱わないので、他の話はこちらを参照。


◆ゲームディスクのリッピング
まずは360ディスクをPCでリッピングするところから。
以前アイマスの記事で360ディスクのリッピングについて書いたところ、
非常に参考になるコメントが沢山ついたのでそれらを参考に少し書き直しておく。

[PC内蔵ドライブでリッピング]…相性問題多い・ノートPC内蔵のスリムドライブでは多分無理
  1. 8GB近い(7.8GBくらい?)容量の大きい2層DVDをPCドライブに挿入。
    ハリーポッターと秘密の部屋・M:i-2・ラストサムライなどで成功報告あり。

  2. wxRipperを起動。"Find magic number"を実行して数字が表示されたらOK。
    [ツール]:Gael360 - Xbox360 tools

  3. "Stop drive"を実行してドライブの回転を止める。確実に止まっているか確認。
    ドライブの強制イジェクトホールに針金などを突っ込んでディスクを取り出す。

  4. DVDを360のゲームディスクと入れ替えてトレイを挿入(手で押し込む)。
    トレイが中途半端に出っ張らないよう、少し勢いをつけて確実に閉じるようにする。

  5. "Spin drive"を実行後"Explorer with wx360"を実行。
    ファイルリストが表示されたら成功。エラーメッセージが出たら失敗、最初からやり直し。
    エラーが出ないのにファイルが表示されてなかったら、ドライブを選んで"Explore"。

  6. "Extract all files"で全ファイルを抽出。ファイルを選び右クリックで一部だけ抽出も可。

  7. しばらく待って抽出できたらリッピング完了。wxRipper及びwx360を終了させる。

(補足)
  • 3.のディスク取り出し時や4.のディスク挿入時にドライブのアクセスランプが光ったり
    トレイが勝手に出たり入ったりするような環境ではまず成功しない。
    PlexTools Professionalを使うか以下のサイトを参考にドライブの自動起動を切る。
    [参考]:ANGIE WORKSHOP - Windows XPで自動再生機能を無効化する

  • 私の環境では、5.の"Spin drive"実行時にドライブが開いてしまって失敗、
    また凄まじい異音を立ててディスクが回転してしまうことが多かった。
    トレイは通常使用時と同じようにキッチリ閉じるように押し込むべし。

  • その他の報告は以前の記事のコメント欄を参照。
    [関連記事]:Xbox360版アイドルマスター音声抽出メモ


◆wavファイル解析
\sound\cxs に目当てのショパン曲がwavファイルで収録されている。
すっげーホントにwavまんまかよと思って再生しようとしても無理だった。
バイナリエディタで見ると、ヘッダもデータも全ての数値のバイトオーダが逆になっている模様。
うーむ、これは抽出対策の小細工だろうか。360向きの最適化か何かだろうか。
ヘッダだけなら手で直そうかと思ったが波形部分まで直すのは無理なので単純なツールを自作。
注意!
必ず「対象をファイルに保存」などで保存。FC2の仕様に従い拡張子をtxtに偽装しているが実際はzip。
ダウンロード後にファイル名から".txt"を削除してから、zip解凍ソフトで展開する。


最初の7ファイルが2ch、後の7ファイルが5.1ch。どれも16bit/48kHz。
ちなみに5.1chのファイルはWinampやLilith(asio)では再生できたがWMP11では無理だった。
ffdshowやオーディオデバイスの設定など何らかの環境依存の問題だと思われる。


◆長い雑文
5.1chのwavファイルというのを初めて見たが、ヘッダも波形も普通のステレオの物と同じ構造だった。
もしかすると、逆にヘッダを何もいじってないせいでWMPで再生できなかったのかもしれない。
まあ、いざ再生しても現状の環境では2chに落とし込まれるので宝の持ち腐れなんだが。
一応4ch構成はできないこともないけど、スピーカー環境はショボイもいいところなんだよな。

そもそもそれ以前の宝の持ち腐れというか、360でマルチチャンネルLPCMって意味あるんだろうか?
光デジタルではLPCMは2chまでだし、今度出るエリートのHDMIも2chまでの仕様のはず。
WMA Proに変換しつつ出力できたとしても、デコードできるアンプが相当限られるだろうし。
DTS変換出力なら意義がありそうだけど、アレはHD DVDだけの機能だっけ?どうなんだろう。
結局ドルビーデジタルで出力しましょうってんなら最初から変換しとけよと思ってしまう。
こういう時こそ持ってて良かったPS3なんだけど流石に移植はしないよなぁ。

あと、他にもBGMやボイスデータがあるのは分かるが、よく分からないので深追いせずお手上げ。
ヘッダ見てるとなんとなくファイル構造は見えてくるけど、エンコード形式がサッパリ分からん。
アイマスなどと違ってADXのロゴもないし。xmaの亜種だったらいよいよどうにもできない。
参考リンクのまくちゃんさんも音声の話は出されていないし(実際には解析されてるかもしれんが)。
どっちにしても他の曲はサントラの方が高音質だろうということでよしとしよう。

肝心のゲーム内容は各所で色々言われてるようで、手放しで褒めてる感じではないような。
友人も「エンディングがある意味凄いけどやれとは言いにくい」といった具合の微妙な薦め方。
正直抽出を試してみたいだけだったけど、ちょっとは遊んでみるかな。積みゲー崩しの道は遠い。

ゲーム(コンシューマ) | 【2007-08-06(Mon) 01:05:48】 | Trackback:(1) | Comments:(0)
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